京都冷泉家の800

〜和歌の心、日本の美を守り伝えて〜

 

旧七月七日。(新八月中旬)

冷泉家では一年で最も華やかな儀式、七夕の行事「乞巧奠」(きっこうてん)が行われます。

「乞巧奠」というのは、平安時代から宮中行事として伝えられてきた、七夕の歌会行事です。

七夕伝説が中国から伝えられたのは奈良時代以前で、それに日本古来の行事などが結びつき、

宮中に「乞巧奠」として伝わりました。

七夕伝説の織姫にあやかり、平安貴族たちは和歌や雅楽など技芸の上達を願いました。

 

星に捧げる祭壇「星の座」

寝殿造りならではの、部屋と庭が一体となる歌会の舞台が設営されます。

★高くそびえる「笹竹」は、星に願いを届ける場所であり、

また天から精霊が降りてくる場所、依代(よりしろ)でもあります。

★星を映し愛でるため、角盥(つのだらい)に水をはり、そこに梶の葉を浮かべます。

「梶」は天の川を渡る舟の「舵」を連想します。

紙が貴重だった昔、梶の葉の裏にちょっとした文字を書く習慣があったので、

「葉書」の語源になったのかもしれません。

七夕では、葉の裏に願い事を書いて笹竹に飾ったようです。

★「星の座」には、鯛、鮑(アワビ)、瓜や茄子など海や山の幸など8種類

供えられます。秋の実りを星に捧げた宮中の七夕のなごりです。

冷泉季実子さんがを彩る花をいけました。

 

七夕行事「乞巧奠」の内容

★旧暦七月七日の夕刻にスタートします。

まず、雅楽が静かに奏でられ、その音色は天の川の彦星と織姫に捧げられます。

次に、上(かみ)の間の中央にひとつの燈明(とうみょう)が置かれ火を灯し、

同時に「星の座」の燈明にも火が灯ります。

★いよいよ、星に願いを込めて和歌を捧げ、披露します!

冷泉家二十五代当主為人さんの進行で、和歌を詠みあげる講師(こうじ)が

入場し、為人さんの歌を詠みます!これが「乞巧奠」という行事の中心です。

和歌は読むのではなく、独特のメロディーをつけ、美しい声で詠うのです。

 

乞巧奠のあと「当座式」(流れの座)

乞巧奠のあと、天の川に見立てた白い絹の布を広間の中央に敷き、それを挟んで男女が並びます。

ここからは、夜が明けるまで、即興で恋の歌を交わします。

楽しい歌会になります。

途中、流れ星のように消えていく人々がいるので、流れの座。

 

「乞巧奠」が終わると、冷泉家に秋が深まります…

 

(NHK BS2.2003年放送より)

 

 

冷泉家/藤原氏北家の一門。分家して、藤原為相(ためすけ)=冷泉為相(12631328

を祖に始まる。約800年続いている。現在25代当主為人氏。歌道を伝える。

藤原定家11621241を先祖にもつ。

 

 

 

★恵子メモ

 

                        

新暦/1 2 3 4 5 6 7 8   10 11   12

                            

旧暦/1 2 3 4 5 6 7 8 9  10  11  12